運命の出会い

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絶望を感じ取ったのか、ニタリとヤツが笑った。残虐性がうかがえる嫌な感じの笑みだ。 うなり声が一層強くなり、至近距離での重圧にオレはブルッた。いやブルッと体がふるえたのはちびったせいかも。チョロっとではなく結構な量が出ちゃったのは、暖かいものが下半身らへんの地面に広がる感覚でわかった。恥ずかしいけどでもしょうがないよな? 死の恐怖を感じてたんだからさ。羞恥心なんて微塵もない。そんな余裕はない。 するとヤツはクンクンと鼻をならし、ずいッと身をのりだしてオレの匂いをかぎはじめた。 わぁっ、鼻があたった!  恐怖に固まるオレ。息を呑むあまり震えもとまった。 ぐるりと体まわりを一周され、下半身は特にしつこくクンクンされた。ヤツの威嚇のうなり声もやんでいた。かわりに、ハッハッハッハッと浅い呼吸音。なんだか忙しない。んん? 腰の辺りに違和感が…。固い木の棒かなんかがゴリゴリあたってる。 なんかこれって…。もしかして…?
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