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嫌な予感にふるえるオレに、ヤツはズシッと背中から覆い被さってきて。
押さえつけるようにうなじをくわえられ、予感は確信に変わった。まるで天の啓示のようだった。
オレのことモグモグ食うつもりからそっちの食うに路線変更したのね! と……
えええええぇぇ?
「そ、そうなの??
おまえそっちなの???
オレ男…じゃなかった、オスだけどもそこは気にしないわけ?
え、てか気にして?
オス同士とかオレはめっちゃ気になるよ!?
それにサイズ感!
全然合ってないからッ、無理だから!!
どう見たって入らないでしょうよ!
って実際オレは見てねーけども!
気づいて!
あぁでも待てよ、やっぱやーめたっとなったら今度こそオレの猫生終了なのか?
貞操と引き換えに命が助かるならめっけもん、なのかっ??」
またいつものような葛藤が、今度は口に出ていたらしい。
マーオ、マーオと情けなくも怯えた鳴き声がひっきりなしに喉からほとばしる。
くわえこまれたうなじの辺りが、ヤツの呼気でじっとり湿ってきた。
間違いない。オレの怯えを感じとり、ヤツはますます興奮していってる。そうとわかっていても体の震えと鳴き声がとめられない。
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