恐怖の歯医者

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恐怖の歯医者

6歳の誕生日の今日。 院内はエアコンが効いていて、 ひんやりとした風を肌で感じた。 僕は初めて、虫歯の治療に訪れた。 診察室の前の椅子で、座って順番を待つ。 扉の奥から聞こえてくる泣き声や叫び声。 順番を待つ、僕の心は恐怖心で押し潰されてしまいそうだ。 歯の治療と言う名の地獄。 僕は、歯をくいしばり大丈夫と自分に言い聞かせる。 歯の治療なんて、ほんのちょっと痛いだけだと信じている。 いや、そうでないと困るのだ。 (僕が) でも僕の心は、不安で仕方ない。 ゲロを吐いてしまいそうだ。 でも、この事を悟られる訳にはいかない。 僕にも一応プライドと言うものがあるのだ。 ついに治療が始まった。 しかし、思ったより痛く無い。 でも、痛い事には、変わりない。 我慢、我慢。 負けるもんか。 負けるもんか。 なんとか我慢できた。 (やせ我慢だから客観的に観たら無理しているのば、バレバレなのだと思う) 「次は3日後においでね。」 歯科衛生士は笑顔で言う。 なんて事だ。 治療は一回では 無いのかと……。 「はい。」 この先、何回、この恐怖と向き合わないのいけないのだろうか? 「カズくん。どうだった?怖くなかった?」 母は心配そうに言う。 「僕は大丈夫だったけど。カズくん(僕)より大きな歳の人でも、泣いてる人が沢山いたよ」 言った直後、しまった。と直ぐに気付いた。 母は他人を見下したり。 馬鹿にすることを嫌うからだ。 「そうなんだ。カズくん 偉いね。」 この時、機嫌が良かったのか? 僕を気遣ってくれたのか? 理由はわからないけど 怒られずにすんで良かった。 今回の治療が 痛く無かっただけで 次からは、苦痛をともなう処置が待っているのだろうか? まぁ、そうに違いない。 大人の言う事は イマイチわからないことだらけだ。 しかし 僕は 僕のプライドにかけて 乗り越えてみせる。 僕なら出来る。 乗り越えてみせる。 と、言いたいが 内心不安でたまらない。 母に、甘えなくて仕方がない。 でも、恥ずかしくて 言う訳には、いかないんだ……。 でも、まあ 僕の母のことだ……。 これらを 母はすべて 理解り 見守って くれるのだろう。 僕は 信じて 次の 地獄(歯の治療)を 乗り越えて いこうと思う。
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