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クモ人間 six
「テメー、ふざけんなよ! 誰のお陰で学校に行かせてもらえてると思ってんだぁー!」
――ガシャン、バリン、ガタン、ボコッ!
また始まった。
いつものワタールなら、さっさとドアから逃げ出しておじさんが落ち着くまでどこかに行ってしまうのに。今夜は一向に出てこない――
「もういい加減にしろよ!」
ワタールの怒鳴り声だ。まずいんじゃないか? おじさんは酒で正常な精神状態じゃないはずだ。ああ、どうしよう。
「なんだと! お前は親に逆らうのかッ!?」
ガシャン、ドカッ!
もう限界だ――
「助けなきゃ……」
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