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「そういえば那月、腹減ってない?」  笑いのおさまったよりちゃんが訊く。言われてみれば減っている。朝食は遅く取ったけれど、もう三時を過ぎている。 「そうめんでも食う?」 「食う!」  少し待っているとあっという間にそうめんを茹でてキュウリとハムの細切りを添えてテーブルに運んできてくれた。 「ほら、食いな」 「ありがとう。いただきまーす」 「食ったらさ、ちょっとあの公園行ってみねえ?」  昔一緒に遊んだ公園のことだ。 「もう一度、那月と行ってみたかったんだ」  何かを思い出しているような顔で俺を見ている。 「うん」 「俺その後バイトだから本当にちょっとだけどな」  よりちゃんはここから三つ先の駅前のカフェでバイトをしているそうだ。大学もその駅にあるから、らしい。
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