趙雲伝

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ここから「趙雲別伝」です。 なんと、本文より別伝の方が長いのです。 (漢文) 雲別傳曰:雲身長八尺,姿顏雄偉,為本郡所舉,將義從吏兵詣公孫瓚。時袁紹稱冀州牧,瓚深憂州人之從紹也,善雲來附,嘲雲曰:「聞貴州人皆願袁氏,君何獨迴心,迷而能反乎?」雲荅曰:「天下訩訩,未知孰是,民有倒縣之厄,鄙州論議,從仁政所在,不為忽袁公私明將軍也。」遂與瓚征討。時先主亦依託瓚,每接納雲,雲得深自結託。雲以兄喪,辭瓚暫歸,先主知其不反,捉手而別,雲辭曰:「終不背德也。」先主就袁紹,雲見於鄴。先主與雲同床眠卧,密遣雲合募得數百人,皆稱劉左將軍部曲,紹不能知。遂隨先主至荊州。 (訳) 趙雲別伝にいう。 趙雲は身長八尺(184〜193cm)、 容貌は勇ましく立派で 本郡(常山)で推挙されて 義従の官兵を率いて公孫瓚を詣でた。 この時袁紹は冀州牧を自称しており 公孫瓚は自国の民が袁紹に 従うことを深く憂えていたが 趙雲が味方に付いたことを喜び 趙雲のことをからかって言った。 「聞けば君の州の人々は皆 袁氏(に付くこと)を望んでおったのに 君はなにゆえ一人だけ改心して 迷いを断ち切ることができたのかね?」 趙雲は答えて言った。 「天下の人々は口々に騒ぎ立て (いず)れが正しいのか分かっておりませぬ。 民は逆さ吊りのような苦難に遭い、 我が州の意見は仁政に従うというもので 袁公を疎かにして、明将軍(公孫瓚)を 贔屓するものではありません」 かくて公孫瓚とともに(袁紹を)征討した。 この時、先主もまた公孫瓚に身を寄せており いつも趙雲を側に受け入れたので 趙雲も自ら深く結び付く事ができた。 趙雲は兄の喪によって 公孫瓚の下を辞去して暫く帰ったが 先主は趙雲が帰って来ない事を悟り 手を取って別れた。 趙雲が辞して言った。 「決してこの恩徳に背きませぬ」 先主が袁紹に属すと、趙雲と(ぎょう)(まみ)えた。 先主は趙雲と同じ床で横になって眠り 密かに趙雲を遣って徴募させ、数百人を得た。 皆、劉左将軍の私兵と称していたが 袁紹は気付きもしなかった。 かくて先主に従い、荊州へ至った。 (註釈) 冒頭でいきなり 趙雲は長身のイケメンだと述べています。 本文では趙雲が 公孫瓚→劉備に移った経緯が 割と曖昧だったのですが 趙雲別伝では、兄の喪に服するために 公孫瓚のもとを一旦去った事になってます。 関羽・張飛だけでは飽き足らず、 趙雲とも同じ寝床で寝ているとは さすが劉備、人誑しです。 ここを読むと、なんだか趙雲が 女性みたいに感じられる箇所がありますが 身長の記述があるために 俄かには信じ難く……
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