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「でさ、私のこと忘れてない?」
「にゃ!?」
「ひゃあ!?」
いつの間にかリエルと助けた女の子、フレイヤの真ん中にシエルがしゃがんでいた。
「そ、そういえば最初、二人だったわね…」
「そのうち戻るのは知ってたから。あと衛兵さん呼んでくれてありがとう」
「ゆーあーうぇるかむ」
シエルはそう言って立ち上がると、クラス表で自分の名前を探す。
「シエル・アイアングライブ…いや、これだと名字からか。クランベリー・リエルがB組で、私は…お、B組じゃーん♪」
※綴りは全てアルファベット基準。
Liel Cranberry (リエル)
Ciel Irongrave (シエル)
Freia Scofield (フレイヤ)
自分達が同じBクラスである事を伝え合い、三人は一緒に教室に向かう。
「そういえば、あなた達二人は友達同士?」
「シィちゃんと? うーん…幼なじみ、でいいのかなぁ?」
「それよりも深い関係のような、そうでもないような?」
「い、意外と複雑な関係、なのかしら…?」
「血は繋がってないけど、同じ人をお姉ちゃんって呼んで、同じ家に住んでるよ」
「そうなると姉妹っぽいかな?」
三人は教室に着き、席を確認した後、先生が来るまで雑談をして、フレイヤには鍛冶屋の兄がいることを聞いた。
「全員、席に付け」
先生が来て一番にいい放つ、その声に二人は周りとは違う反応をした。
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