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夏休みが終わっても、まだ暑さは残るこの日、一人の少女が身支度をしている。
新しくなったブレザータイプの制服、今年の一年生を示す赤いネクタイ、スカートを履いたその姿は年相応には…
「…見えない」
成長は同年代から見ても遅れていて、やや子供っぽい。
彼女の義理の姉は喜ぶ見ためだが、当の本人には若干の悩みと言える。
「せめてこの耳の分、背があれば…」
彼女の耳は顔の横ではなく、頭の上。
黒い猫のような耳と、お尻の上からは尻尾が生えている。
彼女の種族とは獣人[ワービースト]なのだ。
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