美織のご懐妊!?

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ベルは、奏那斗と本気で ぬいぐるみの取り合いを始めていた。 奏那斗は、手で。 ベルは、口に咥えてぬいぐるみを引っ張り合う。 「こらベル。お姉ちゃんでしょ!? 奏那斗にぬいぐるみを返してあげなさい」 私が叱るとベルは、驚いて 口からぬいぐるみを離してしまう。 すると奏那斗は、勢いあまって転がってしまった。 「ふええ~ん」 あぁ、泣かしちゃった……。 これだとどっちが赤ちゃんなのか分からない。 「もうベルったら……メッ!!」 私は、ベルを叱ると 泣いている奏那斗を抱き上げた。 よしよしと座りながらあやしているとベルは、 鳴きながら私の膝元に来た。 「ニャー」 まるで私も構ってと言っているように スリスリとすり寄ってきた。 すると奏那斗は、泣きながらもグイグイとベルを 手で押し返そうとする。 だがベルは、負けずに応戦していた。 今度は、私の取り合いが始まってしまった。 「こらこら2人供。喧嘩しないの!!」 ベルと奏那斗は、年の離れた姉弟みたいだ! いや、同い年ぐらいかしら? 私は、呆れながら苦笑いをする。 「うぇぇ~ん」 「ニャー」 こうして我が家は、いつまでも 賑やかでほのぼのとした生活を送っていた。 END。
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