公園ピクニック。

1/10
885人が本棚に入れています
本棚に追加
/92ページ

公園ピクニック。

私は、それを見てクスッと笑っていると バスケットが、突然ガタガタと動き出した。 小さな鳴き声が聞こえてくる。 あら、ベルが起きたのかしら? 私は、バスケットを目の前まで持って行くと 蓋を開けた。 「にゃ~」 するとベルが慌ててバスケットから 飛び出てきた。 ブルブルと身体を震わすと きょとんと首を傾げていた。 急に違う場所に来たから 不思議に思ったのだろうか。 「ベル。ここは、公園……」 そう言いかけた瞬間 ベルは、何を思ったか勢いよく走り出した。 えぇっ……!? 「ちょっとベル!? ダメよ……戻って来なさい」 私は、慌てて呼ぶのだがベルは、 嬉しいのか、どんどんと離れて行ってしまう。 ど、どうしよう……。 「ベルってば!!」 叫ぶがベルは、振り向こうともしない。 このままだと迷子になっちゃう……。 オロオロしていると社長がベルに気づいた。 すると指を使い口笛を吹いた。 そうしたらアダムは、すぐに反応して フリスビーを取るのをやめてベルのもとに走り出した。 そしてあっという間に追い付いてしまった。 ベルは、慌てて方向転換してきたが アダムに首根っこを咥えられて 宙に浮いた状態になった。 「ニャーニャー」
/92ページ

最初のコメントを投稿しよう!