うさぎのチッピと夜の花

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 どうぶつの森は、今日はなんだかソワソワ。  大人達が言うには、今日は夜の花が咲く日なんだとか。  でも、うさぎのチッピは夜の花が何なのか、さっぱり分かりません。  チッピは、お父さんやお母さん、周りの大人に聞いてみましたが、だーれも夜の花について教えてくれませんでした。  そこでチッピは、友達のアヒルのタップに「夜の花って知ってる?」と聞いてみました。  タップは、「夜の花? あぁ、それだったら聞いて事があるわ。何でも、夜にしか咲かない花なんだとか。咲いたと思ったら、すぐに消えてしまうの」と教えてくれました。  次にチッピは、友達のライオンのティンに聞いてみました。  ティンは、「知ってるとも。赤や黄色、青に、緑。たっくさんの色の花びらを持つ不思議な花さ」と教えてくれました。  最後にチッピは、友達のゾウのユージンに聞いてみました。  ユージンは、「確か、雷みたいな大きな音を出すって聞いたことがあるなぁ」と教えてくれました。 「夜にしか咲かず、咲いたと思ったら消えて、たくさんの色の花びらがあって、雷みたいな大きな音を出す花だって?」  チッピは一生懸命考えましたが、全然分かりません。  チッピが「うーん、うーん」と考えているうちに、外は真っ暗になってしまいました。  すると、ドンッと大きな音と一緒に、真っ暗な空に花火が上がりました。  夜の花って、花火の事だったんですね。
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