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マヌケな悲鳴を上げかけた洸は遥久にそう訴えたが、遥久は、
「水をくれ」
とだけ言ってくる。
は、はい、と急いでグラスに水をくみ、振り向いたあとで、洸はその手のひらにあるものをマジマジと見た。
「あのー、課長。
幾らなんでも、それは無理があるような……」
遥久が薬のフリをして持ってきたのは、マーブルチョコだった。
しかも、オレンジ。
「いけないのか」
と遥久はそれを手のひらに載せたまま、言ってきた。
いや、いけなくはないですが……と思っていると、
「お前の顔が見たかったんだ。
いけないのか」
とそう遥久は威圧的に言ってくる。
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