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美味しく三人と一匹で食事をしていたが、十一時半を回った頃、遥久が、
「よし、そろそろ帰れ、葉山。
俺はこれから洸とイチャイチャする」
と宣言した。
「そんなこと言われて帰れると思うんですか。
もう終電も間に合いそうにないし、泊まりますよ」
と言う葉山に、遥久は、
「……タクシー代出してやるから帰れ」
と言う。
「嫌です」
「帰らないと、魔法刀で突くぞ」
と遥久は、駄菓子屋で買った魔法刀で、葉山の脇腹を突き出した。
ちょんちょん、と突かれ、くすぐったさに葉山は叫ぶ。
「何処で買ってくんですかっ、そんなものっ!」
と葉山は刺すと刃先が引っ込む魔法刀を見ながら訴える。
オモチャの刀を構えた遥久に、
「倒壊しそうな駄菓子屋を営んではいるが、特に同情して通う必要のない、金持ちのばあさんからだ」
と言われ、葉山は、は? と言っていた。
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