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手紙
雪のふる町に 手紙を書いて送ろう
日差しの下で 窓を開けて
日向の匂いを移した便箋をたたみ
くるむように封をしよう
静かな町で元気にやっています
ただそれだけの手紙
懐かしい言葉に 君はなにを思い
どんな日々をふり返るだろう
吹雪に見舞われた君の町に
小包を作り 添え文に迷った
無事は判っている
そう 君の無事は判っているけれど
スマホの充電を 切らさないようにして
連絡を待つ
充電器から外して ぎゅっと握っては
鞄に入れて 仕事に出る
離れて暮らすなんて
簡単とみくびっていた
どんなにツールが発達しても
離れていることを思い知らされる
そう 一緒に暮らしたいなんて
お子様の遊びと思っていた
今なら言える
はっきり思っている
君と暮らしたいと
今度 話そう
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