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そんな幸せな日々が過ぎて2人がラボの生活にも慣れてきた頃
博士が2人に話しかけました
「2人に大切なことを話さなければならない」
チルチルとミチル、2人はいつになく真剣な表情の博士に緊張しながら話を聞きます
博士が悲しそうな顔をして話を続けます
「チルチルとミチル、2人は武器人間なんだよ」
2人は聞きなれない言葉で頭の中がいっぱいです
『武器人間?』
博士は頷きながら答えます
「そう、2人は武器人間、武器人間とはは武器と人間がくっついて悪者をやっつけられる人間のことなんだ
2人の手には指が5本ずつ2人で20本の指があるね?
その指先それぞれから細く柔らかくてしなやかな、それでいて切れ味の鋭い鋼糸が
出るようになっているんた
2人の意思で出せるように調整してある
指先に意識を集中してあの的を狙ってごらん?」
博士が言う的は2人から20mは離れていました
2人は理解しないままてはありますが博士の言う通りに意識を指先に集中してみました
すると次の瞬間には2人の小さな指先から鋼糸が勢いよく、そして意志を持つかのように的へ向かって伸びて、そしてズタズタに切り裂いていました
「初めてにしては上手くいったな」
博士がまた大きな手で2人の小さな頭を撫でながら微笑みかけました
「最初はスムーズに意識できるように練習をしようか?」
2人は博士の手が離れていく寂しさを感じながら言われた通りに練習を頑張るのです
また2人の喜びである、博士の大きくて暖かい手に撫でてもらえるように、褒めてもらえるようにと考えながら、そして3人の幸せの為にと信じて
疑うことを知らない無垢な頭はそれだけを考えて……
2人の青い鳥を見つけるために
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