海を忘れて

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真夏だというのに海の水は冷たく、足の先から体がひんやりしてくる。 そのまましばらく歩いてみた 海の水が冷たいせいか、それとも、体が昔の自分を思い出そうとしてるのか・・・ 歩く度に足が針に刺されているような痛みを感じた。 その痛みと共にいろいろなことを思い出した。 私に地上(ここ)の素晴らしさを教えてくれたお婆様、お姉様方。 時に優しく、時に厳しく、私達を見守ってくれた、お父様、お母様。 今も元気に海の底で暮らしているのでしょうか・・・? もし・・・あの時、地上(ここ)に来ていなければお姉様方と楽しく暮らしていられたのでしょうか・・・ でも、私は後悔していない。
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