やらない方が良いこと

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 ・時系列が飛ぶ  視点が飛ぶ、と近いです。現在にいる主人公が過去を回想する系の話によく見られます。  時間軸が現在←→過去のある一点で交互に描かれるだけなら問題ないのですが、大体違う時間に行ってしまったり過去の回想で別のキャラが更に過去回想をしだしたりして訳がわからなくなります。  誰の何を見せたい物語なのか、ポイントを絞って書かないとこういうことに陥りがちです。  だからこそきちんとプロットを組むことが有効なのですね。一覧にして眺めてみると、時間軸がゴチャついている部分が一目瞭然だからです。  ……ちなみに、視点や時系列に関して言えばプロでもやっちゃっていることがあるのです。  前にドラマを見ていたら、あまりに場面や時代が飛び飛びになるから全く理解出来ませんでした。自分だけがそうなのかと思って周りに聞いてみたら全員わかりづらいと不評でして……  なので、プロもやっているからやっていいんだ!と思わない方がいいです。視点や時系列はなるべく固定する。これが基本です。  特に一人称作品で、場面が変わるごとに語り手も変わる形式は気を付けた方がいいです。短編ならいいですが、長編では読者が理解出来るように気を付けましょう。  ◆ランク3(悪いことは言わないからやめておこう)  2パターンありますが、どちらも長編の場合です。  ・ バ ッ ド エ ン ド  長編は一部の例外を除き、絶対にハッピーエンドにしてください。これはもう、自分が読者の身になってみればわかります。  勇者が苦心して仲間を集め何度も挫折を経ながら成長し、やっとの思いで魔王を倒した。ここまでで20万字以上かけてるとしましょう。  →だけど帰り道に不注意で崖から落ちて死にました。  →または世界のエネルギーは実は魔王が供給していて、それがなくなり人類滅亡。  或いは恋愛物で、一人の少女がライバルと切磋琢磨しながら時にすれ違ったり喧嘩をしたりもしながらやっと告白して大好きな先輩と一緒になることが出来た。10万字の物語です。  →付き合った途端、先輩の二股が発覚して破局。  ……こんな物語読まされたらどうでしょう? 時間と今までの感動を返せってなりませんか?  バッドエンドは確かにやりたくなります。単なるハッピーエンドなんて安っぽい。ここはあえてリアリティを重視してバッドエンドにしてやりたい……。  しかし、そこで何も考えずにただバッドな終わり方にするのは初心者です。上手いバッドエンドは、読者に不満を抱かせません。むしろ、その終わり方に納得すらします。  では、どういう作品ならバッドエンドでも許されるのでしょうか?
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