少女の家

7/7
前へ
/16ページ
次へ
この気持ちが芽生えたことに君はいち早く気付き、柔らかい笑顔を僕にくれた。 そして、急な浮遊感と共に、君が小さくなる。 「君には優しい心があるんだね。お友達を探してたんでしょ?」 少女が僕を抱き上げた。きっと君には重いだろうに、なぜ僕を… そもそも、こんな態度とっていた僕はここにいる資格なんてない… 君も少女もこんなにも優しくて… ここは無慈悲で悲しい世界で、その中にある光に気付けなかったら生きづらい世界なんだろう。 僕はきっと光を見つけられない人で、君は光を見つけられる人。それから少女は…この子こそが、光なんだ。 光が眩しすぎて…僕の目には入らなかったんだ… 「…ごめん、いつも嫌な態度ばっかりとって…」 僕の言葉に少女は笑顔だった。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加