初盆

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初盆

 引っ越して初めての、夏がきた。  新しい生活に馴染むのと、友達を作る事に精一杯で、優子のお焼香に行けない日が続いていた。  今年は、優子の初盆だ。母は反対するだろうけれど、行きたいと思う。  そんなとき、優子のお母さんから手紙が届いた。 「美月ちゃんへ。  今回の事はすべて、優子を思っての行動だと、理解しているつもりです。本当に、ありがとう。 優子の母、よし子より」  わたしの、わたし達の復讐は、終わったんだ。  優子が、あの子がいなくなった。  止まった時間が、動き出すのを感じる。日差しがジリジリと皮膚を刺激して、今日は暑いんだと、気づいた。
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