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プロローグ
不気味な咆哮が空と大地を大きく震わせる。
“絶望”と言う恐怖を魂に刻み込む…。
西暦不明、場所不明ーー
太陽の光が届かない程に分厚い黒い雲が空を被い、雨の様に降り注ぐ黒い雷が大地を削る。
空気は淀み、吐き気がする程の悪臭が充満。
血と臓物が大地を染めてるからだ。
死体、死体、死体、死体、死体、死体。
何処を見渡しても死体の山。
そこは人間、エルフ、魔族、獣人族と多種多様な種族の死体が転がっている。
それらの死体は雨の様に降る黒い雷が大地を削ると同時に死体を焼き付くす。または巨大な幾つもの竜巻が死体を巻き込み、無慈悲なまでに大地へと叩き付ける。
正に地獄絵図の1シーンを見てるかのようだ。
そんな光景を作り出した張本人を討つべく、あらゆる種族が集い。軍となってその者に戦いを挑んでいた。
勝ち目の無い戦いだと言うことを重々知りながら。
「怯むなぁ!!!、死んでいった者達のためにも奴を倒すのだ!!!。」
軍団長の一人と思われる人間の男が声を張り上げ、剣を振りかざす。
「全軍、すす!……。」
だが団長は言い終える前に、下顎から上が粉々に吹き飛んでしまった…。
「だ、団長?。
……う、うわあぁぁぁぁぁ!!!。」
その叫びが引き金となり。多種族で構成された軍勢は、一斉に腰から剣を抜き。全力で進軍して行く。
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