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ーー それから数年後。
2007年 春 都内某所
満開の桜が咲き誇るとある公園に、父親に連れられた和也がそこにいた。この時、まだ4歳。
「和也、今日はお前に会わせたい子がいるんだ。」
「会わせたい、子?。」
「あぁ。その子はお父さんの親友の子でお前の一個上のお姉ちゃんだ。」
「お姉…ちゃん?。」
和也がキョトンとした顔で父親の顔を見ていると。和也の後ろに向かって父親が笑顔で手を揚げる。和也が後ろを振り向くと、そこには眼鏡を掛けた優しそうな男性が手を軽く揚げて近づいて来る。
「やぁ、遅くなってスマナイ。」
「お前が忙しいのは解ってんだ。だから気にすんな。」
父親は笑顔で応え、互いに握手する。
「その子が和也君?。」
「おぉそうだ、和也。コイツはお父さんがガキの頃からの友達で、"晃久”ってんだ。」
「今日は、和也君。」
「こんにちは。」
和也は礼儀正しくお辞儀しながら挨拶すると、父親の友人、晃久の足元で隠れてる女の子が恐る恐る顔を出す。
「おっ!、その子が?。」
「うん、そうだよ。
さぁちゃんとご挨拶しなさい、"景”。」
父、晃久の後ろから恐る恐る顔を出し、様子を見ていた景が出てくる。
「こ…こんにち…は。」
女の子の髪はパーマをかけてあるのか癖っ毛か解らないが、髪を肩辺りまで伸ばしたとても可愛い、将来美人になるのは間違いない、そんな女の子が恐る恐る和也や和也の父親に挨拶をする。
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