5479人が本棚に入れています
本棚に追加
/145ページ
とある式場のブライダルフェア、
瑛太イチ押しらしい。
お料理の試食をしたが、味も量も申し分なく、見た目にも華やかな素晴らしい料理だった。
チャペル、披露宴会場ともに、
高級感漂う落ち着いた雰囲気の内装。
また、数々の演出は、数々の工夫がなされ、
華やかで、ゲストを楽しませてくれるだろう。
ここまで、なかなか高評価!
さすが瑛太だね。
そして、憧れのウエディングドレス。
試着をすることになったが、
自分にどれが似合うかわからない。
迷いに迷います。
すると瑛太がやって来て、
「これと、これ、それと〜、これだな!」
そう言って、
担当者に試着の手伝いをお願いした。
「素敵な彼氏さんですね。
彼氏さんのように協力的な方でしたら、スムーズに打ち合わせが進むんですよー。
中には多忙で、新婦様おひとりで来場される方もいらっしゃるんです。
おひとりでは中々決められませんものね〜。
お嬢様のように、素敵な優しい彼氏さんがいらっしゃったら、皆さんに羨ましがられること間違いなしですわ。」
「そ、そうですかねぇ〜」
「はい、それでは後ろ合わせますね。
まあ、羨ましいぐらいスレンダーですね。
うん、お背中も美しいですよ〜。
本当におキレイでよく似合ってらっしゃいます。
彼氏さんの、お見立ては間違いないですね。」
試着室から出ると、瑛太が待っていた。
なんだか、照れ臭い。
「どう?こんな感じ。」
照れ隠しで、ぶっきらぼうに言った、
可愛くないな、私。
瑛太は、そんなこと気にする素振りもなく、
「おお、いいぞ!ほら、見ろ!俺の目に狂いは無いな。みのりが1番キレイだなっ!」
恥ずかしげもなく言う!
もう、この人は。
私達ただの、バカップルじゃん。
担当者は、
「はい、本当にお美しくて!
パンフレットに載せたいぐらいですわ〜」
などと、また煽てられる。
鏡の前で、いろんな角度からドレスをチェックした。
うん、確かに素晴らしいチョイスだな、瑛太。
「後のドレスも、どうぞご試着ください。」
担当者の声に、試着室に戻るとき、
瑛太に駆け寄る女性が、一瞬見えたような気がした。
最初のコメントを投稿しよう!