あなたがいてくれたら

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ピンポーン♪ インターホンが鳴った。 瑛太だ! 小走りに玄関に向かう私の顔は、もう既に泣いていたのかもしれない。 「みのり!」 私の名を呼ぶ瑛太の顔は、今まで見たことのない表情だった。 声を聞いた瞬間、涙がぽろりと溢れ落ちた。 とても自然に、 当たり前のように瑛太が私を抱きしめた。 考えるより先に体が動いた。 私も瑛太にぎゅっとしがみつき、この温もりにずっと包まれていたいと思った。 「瑛太っ、お父さんが… 」 「大丈夫だ! …俺がついてるから。」 たった今、口数が少ない瑛太が… 私が今いちばん欲しい言葉をくれた。 ここぞとばかりに涙が、 後から後から溢れてくる。 何よりも心強く、瑛太がいてくれれば大丈夫だと、心の底から思わせてくれた瞬間だった。
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