告白

6/6
5479人が本棚に入れています
本棚に追加
/145ページ
 なんだか急に甘くなった二人、その距離はグンと縮まった。 でも、瑛太は食事が済んだらすぐに 「じゃあ、そろそろ帰るよ。」 えーっ、まだ、いいじゃない? やっと想いが通じたのに? でも、そう言うなら仕方ないか。 「うん、」 私は、納得いかない顔で頷いた。 「残念そうな顔するな。毎日会えるだろ? それに、親の留守に上がり込んでるだけでも、 悪いと思ってる。」 「そんなこと無いよ!だって幼馴染みだし、今はもう、こ、恋人なんだし。」 「いいか、俺達はもう子どもじゃ無い。俺はお前を大切に思ってる、わかるか? だから、妙な噂ひとつ立てたくないんだよ。 親の不在時に俺が入り浸ってるとか、噂になりかねない。 近所の目からもお前を守りたいから、遅くならないうちに帰る。 意外とうるせ〜んだよ、隣近所のばぁさんとかがな。俺の親は別だけどな、知ったらきっと赤飯炊くぜ。たぶん。 待ってろ!そのうち正面から堂々と、お前をもらいに来てやる。その時は、誰にも文句は言わせないからな。」 なんだよ、口下手じゃ無いじゃない! いちいち、胸に響くんだけど…。 あ〜、私をいったいどうしたいの? もう、キュン死寸前…。  翌日には、美咲と成美ちゃんに全て報告した。美咲は泣いて喜び、成美ちゃんは純愛成就だと手を合わせていた。 親愛なる友よ、ありがとう!
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!