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途中のコンビニで、お茶やおにぎりを買うときも、さりげなくカゴを持ってくれる瑛太。
こんな些細なことに、イチイチときめく。
ふたりで一緒に作業をするのが楽しみで、何やら私は朝からハイテンションだった。
まずは、要るもの要らないものに分けて、
不用品は業者に引き取ってもらう。
要るものだけを軽トラに積んで、自宅に運ぶ。
全てが済んだら、水道や電気の停止手続きをする予定。
というか、全て瑛太が手配してくれたので、私は今日の作業を頑張るだけだ。
ほんと頼りになる彼氏で嬉しい。
ふたりで黙々と、ダンボールに荷物を詰めていく間、嬉しくなって何度も話しかけていると、
瑛太が、
「喋ってもいいが、
手を動かしながら喋れ、手が止まってる。」
怖い!
中学の時の厳しい先生みたいだ。
「はい、すみません!」
そんな、やりとりを数回繰り返したら、最後には瑛太に呆れ顔で見られた。
まずい!と思った私は、
「だって、ふたりでこうやって、一緒に作業するのが、すっごい楽しいんだもん。 ごめんなさい。」
と、上目遣いで言ってみた。
成功!
瑛太が表情を緩めて、
「もうひと頑張りしような。」
って笑った。
やった! 良かった。
成美ちゃんのマネしてみたの。
こうされると怒れないんだよね〜、私もやれば出来るじゃん。
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