疑惑

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 そして、成美ちゃんに電話したら、 「そうですか、そんなことが!?それは驚きますよー。 電話じゃ長くなりますから、今からうちに来ませんか?それから、ゆっくり話しましょう。 お泊まりの準備も忘れずに!ですよ。」 「わかった、ありがとう。 なんか食べるもの、買って行くね。」 デパ地下に寄って、ちょっとお高いお惣菜を適当に見繕った。買い物を済ませた私は、成美ちゃんのお部屋におじゃました。 「成美ちゃん、ごめんね。 またウジウジしちゃってさ、本当に嫌になるよねー。 なんだか今は、瑛太の顔見るの辛いかなって。 まだ、心の準備が出来てないから、一晩だけお世話になります。よろしくお願いします。」 成美ちゃんを見たら、相変わらず可愛い顔で笑っていて、本当に癒される。 「いいですよ、遠慮なんか無しですよ。」 「同じ状況なら、誰だって不安になりますよ。 みのりさんだけじゃ、ありません。」 本当にこの子は、天使だな。 精神年齢は、私なんかよりずっとお姉さんだな。  それから、ご飯を食べてお風呂に入り、テレビのお笑い番組を見て笑った。 瑛太の話しもしたけれど、これ以上憶測を広げても仕方がないと成美ちゃんが言うので、本人に会うまでは余計な事は考えないことにした。 だいぶ、気持ちも落ち着いた。 どんなことがあろうと、前向きに頑張ろう。 私には、私を支えてくれる仲間がいる。
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