デートなの?

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デートなの?

午前8時50分、あと10分。 最後のチェックを鏡の前で行う! にっこり! スマイル〜。 唇もツヤツヤ、なかなか良いんじゃないの? にんまりと笑う私。 背後から、ぶーっ!と母が吹き出す。 「あんた何?百面相、キモいキモいー!」 見られているとは思わず、耳まで熱くなった。 「な、何見てんのよー!」 「見えたのよ!勝手に。 鏡の前でヘラヘラ笑いながら、くねってる我が娘がね〜」 もーっ!熱い、顔から火が出そうだ。 母は笑いながら 「楽しんできなさい、瑛ちゃんとドライブ行くんでしょ?」 「何で知ってるのー?」 「何でって、今朝、瑛ちゃんから電話があったわよ。」 そうなのか! ま、隠す必要も無いか? ただの幼馴染みだしねぇ。 そんなことを考えている私に母が… 「すっごい美人のお嬢さんだわぁ〜、 歩けば、みんなが振り返ること間違い無し!」 と私を揶揄う。 私も母を睨んで、 「そうね、きっと美人のお母さんがいるんじゃないですかね?」 とふざける私に、 ホーッ、ホッホッホーっと高笑いする母。 そこ否定しないのか〜!
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