Deep affection 〜恋する時間〜

甘さが欲しい

　それから、度々うちにやって来る瑛太。
だけど、いつも遅い時間には家に入らずに
帰っていく。
ほんと頑固というか、律儀というか…。
別れ際に、こっそりチュッてしてくれるけど、
もっともっと甘さが欲しいと思う、今日この頃だった。

　そんな時、忘れてはいけないことがあった。
私のアパートの引越し！
結局、エアコンはキャンセルし、大家さんには今月末で退去する旨、連絡済み。
エアコン壊れなかったら、瑛太とこんなふうに再会しなかったかも。

壊れたエアコンに感謝だな。

引越しと言っても、実家には家財道具は全て揃ってるし、最低限の身の回りの物以外は処分することにした。
今週末に全部済ませて、部屋を明け渡す予定
なので、土曜日の朝から、片付け作業に行くことになった。
瑛太が手伝ってくれることになり、彼は知人から軽トラックを借りて来た。

わぁっ、軽トラに乗るの初めてだ！

　瑛太が、大きな体を屈めて運転席に乗り込んだ。ほんと大きくて頼もしいこの人が、私の彼氏なんだと思うと、またまた顔がニヤける。
いや、ニヤけてる場合じゃない。私も急いで助手席に乗り込むと、車内は狭くてふたりの距離が近い。
こんなのも有りだな〜、なんだか楽しいよ。
シートベルトを装着して、よーし出発〜！