疑惑

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疑惑

 今日で、やっと2週間。長かったです。 会社帰りに、私は歩道を歩きながら考えていた。明日は、やっと瑛太に会えるんだ〜、嬉しい! 会ったら正直に言おう、寂しかったって。 そして、意地を張ってそっけない態度をとったことを謝ろう。  それからふたりで、あのイタリアンの店に行こうかな?そう思いながら、何気なくあの店の前を通り過ぎる瞬間。 私は店の中にいる二人に、くぎづけになった。 えっ、瑛太がいる! なんで? まだ帰ってないんじゃなかったの?  瑛太の向かい側には美しい女性がいて、瑛太も彼女も互いに微笑み合っている。 急に激しい動悸がして、私はギュッと胸を押さえた。 いや、仕事かもしれない…。 だとしても…、 帰国が早まったのに、連絡をくれないのは何故? 彼女は、いったい誰なんだろう? いくつもの疑問が、頭の中を駆け巡った。  目眩がしそうになりながら、足早にその場を後にした。 あれから、二人の姿が頭にこびりついて離れない。 その後、美咲に電話をして先程見た光景の話しをしたら、美咲は本人に確認しなきゃダメだって言った。 そうだね、私もこの前はそう言ったな。 だけど、美咲と違って私はハッキリと嘘つかれてるよ。 だって、帰るの明日のはずだもん。 とにかく、成美ちゃんに電話しよ。
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