Boy's Talk

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「おまたせしました、日替わり定食です」  店員が持ってきた定食を食べながら、倉科は原田の話題にもっていく。 「そういえば、結婚式の準備は進んでる?」 「なにかと慌ただしいですよ。彼女のお腹が目立たないうちに式を挙げたいんで。まあ、彼女の親に結婚の許可をもらう方がある意味大変でしたけど」 「そうなのか……」  それでも、以前は浮ついた感のあった原田が落ち着いてきたところをみると、いい相手と出会えたんだろうなと思った。 「それはそうと、この前、映画館で倉科さん見ましたよ。」 ーーやっぱりそこに話もってくる?いや、ちょっと待て。まさか映画、見終わった後じゃないだろうな…… 「俺も同じ映画見てたんですよ。彼女が見たいって言うから。」 ーーマジか?? 「彼女が最初『あれ、あの人、営業一課の倉科さんじゃない?』って気づいて。いやぁ、倉科さんのあんな顔初めて見ましたね」  原田の言葉に倉科は顔をしかめた。 「あんな顔ってどんな顔してたって言うんだ」 「いやだなぁ、倉科さん、眉間にシワ寄ってますよ。倉科さんって仕事のとき、厳しいことも多いけど、佐倉を見るとき、優しい顔しているんですよ。佐倉のことかわいくて仕方ないって感じで」
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