黯然の山

序章

三浦敬三は27歳になる雑貨屋の店員だった。彼は自然が大好きで、休みになると必ず電車やバスに乗ってはるばる山を目指して自然を満喫するほどの自然好きの青年だ。

職場における彼の仕事ぶりも大変熱心で雑貨屋として知らなければならないような知識というか雑学も含めてよく勉強をし、店にくる客が商品の事をたずねても納得のいく説明ができるほどだった。