プレゼント

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 和へと応える声が上ずっていて、聡は自分でもうろたえる。 しかし、和は特に気が付いていないようだった。 聡は知る由もなかったが、和もまた、それどころではなかった。  聡が着ている白い薄手のアンダーウェアの上から、胸に置いた手の平と視線とを一緒に、腹にかけて滑らせた。 そう、何度も、なんども――。  実に、意外そうな和の声が言う。 「センセイって、着やせするタイプなんだ。思ってたより、胸板あるね」 「そうか・・・な?」  和は中距離走がメインとはいえ、陸上をやっているにしては高身長で、それに見合った体格をしていた。 そんな張本人に言われても、聡は今一つピンと来なかった。  言った方の和は、嫌味でも何でもなく真面目なようだった。 真顔で、たった今、自分が言ったことを確かめるかように、聡の上体で手を上下させている。  やがて、やっと納得したのか、和はつぶやいた。 「でもそうじゃないと、あの仕事、キツくてムリか――」 「(なぎ)・・・?」 そして今まで、労わり慈しむかのように聡の胸を撫でさすっていた手の平を、薄いアンダーウェアの下の、聡の乳首の上でピタリと留めた。 「あ・・・・・・」  最初に聡が感じたのは、じんわりとした温かさだった。 それはすぐに、熱さへと変わった。  その熱が、薄いアンダーウェアの布地越しに和に伝わったわけではないだろうが、和は聡の胸から目を上げ、手も退かした。 「和?」  和は何も言わずに聡の目を見たままで、今度は手の平ではなく、指先で、ピンポイントに聡の乳首に触れた。 「あっっ!」  押し潰さんばかりの、強い力だった。 しかし、アンダーウェア越しだったので、全く痛みはなかった。
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