プレゼント

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 組み伏せられ、脚とあしとを絡めるようにして晒された聡の下肢の欲望は――、すっかりと果てて、自らが放ったモノに(まみ)れていた。 「センセイもイッちゃったの?――おれの(しご)いてて?」  まるで和の言葉に応えるかのように、ほんの少しだけ開いた先端の口から、残りがにじみ出てくる。 和は指先を伸ばし、半ば白く濁ったそれをすくい取った。 「‼」  聡が、分かり易過ぎるほどあからさまに肩を体を震わせる。 背けた顔の、伏し目がちな聡の目元の赤さに、和の目は惹き付けられた。 涙に濡れたのか、黒く光るまつ毛も細かく揺れていた。  今度はつい、和はイジワルを言ってみたくなった。 「センセイって、めちゃくちゃ敏感だね。すげぇエロい」 「・・・・・・」 「でさ、――さっきのアレって、ナニ?」 聡を真っ直ぐと見下ろして、言い放つ。  直後に改めて「何?」と問われるほど、恥ずかしいことはないと聡は思う。 それでもうつむき、たった今、自分が満たしたばかりの和のだけにコッソリと打ち明けるように言った。 「・・・・・・ずっと、和はそういう風にされたかったのかと思って」 「は?」 「プレゼントだから、言うこと、きこうかと」 「・・・・・・」  いつもの聡のに比べるとボソボソっとした、実に歯切れが悪い口調だった。 しかし、和にはハッキリと聞こえた。 「おれのため・・・・・・?」  コクリと、聡の頭が沈む。 両方の耳は、ものの見事に真っ赤だった。  自分が口走った妄想、いわゆるずりネタを聡が現実のモノにしてくれたことで、和の中で感動・感激虫が生まれた。 ――それと同時に、元から棲んでいるからかい・イジワル虫もザワザワと騒ぎ始めた。
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