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どこに向かい、どこに降りるのかは勘解由小路の一存に決められていた。
冥界の郊外の駅で勘解由小路は降りた。
時代がかった山の風景が広がっていた。
駅舎を出たところで、細は小さいものとぶつかった。
「ああ失敬。おやーー?君は」
ワンピースを翻して立ち上がった少女は、
「いいよ別に。耄碌してるんだろうし」
凄く生意気だった。
少女は3歳くらいだったが、びっくりするほど口が発達していて、何ともムカつく物言いだった。
「ああ見つけた。こいつだ。こいつが俺の分断された片割れだ。さっさと回収しよう。おい、ちょっとこい」
「行ってやってもいいが、お前が僕の片割れか?惨めな人生送ってるんだな。四つのおっぱいに囲まれてるのが唯一の救いか。もう顔を埋めてるのか?」
どこまでも不愉快な女装男子の姿があったという。
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