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ご両親への挨拶
それから結婚式までは、本当に目が廻る程の忙しさだった。
大翔は直ぐに私の母に挨拶に来た。
「お母さん。貴女が澪さんに注いだ愛情に負けない様に、僕は澪さんを絶対に幸せにします」
こう大翔が言った所で母の涙腺は崩壊していた。
「お母さんが女手一人で澪さんを育ててくれた事、本当に感謝しています。澪さんは素晴らしい女性です。僕は彼女を妻に出来る事を本当に嬉しく、誇りに思っています。澪さんとの結婚をお許しして頂けますか?」
母は泣きながら大きく何度も頷いていた。
「……ありがとう……大翔さん……。澪を……宜しくお願いします……」
母は泣きながら大翔に大きく頭を下げた。
私の瞳も涙で一杯だった。私は母に駆け寄りギュッと抱きしめた。
「……お母さん、ありがとう……。私、幸せになるね……」
私の腕の中で母が何度も頷いている。私達は一緒に大泣きしていた。でもそれは本当に幸せな瞬間だった。
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