ご両親への挨拶

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結局、大翔(ひろと)のご両親に東京に来て頂き、母と一緒の食事会で会うことが出来た。大翔(ひろと)がご両親と相談してくれて、彼等は東京見物を兼ねて食事会に参加することになったからだ。 私はとても申し訳なく感じていて、大翔(ひろと)との結婚に向けて、飛行機恐怖症を克服すると決心していた。 食事会でお会いした大翔(ひろと)のご両親はとても尊敬できる方で、このご両親のお陰で大翔(ひろと)が素晴らし男性に育ったんだと感じることが出来た。大翔(ひろと)のお父さまは沖縄県庁の要職を勤めており、お母さまは小学校の先生をされており、お二人は未だ現役でバリバリ働いていらっしゃる。 母は最後まで自分が片親だということを心配していたが、大翔(ひろと)のお母様が言った言葉で、その心配は吹っ飛んだ。 「私は片親でも立派に育った子供達をたくさん知っています。片親であることは(みお)さんがどんな女性なのかとは全く関係ありません。でも片親での子育ては並大抵の苦労でなかったと思います。それなのに(みお)さんを“こんな”素晴らしい女性に育て上げた高橋さんを尊敬しますし、そして(みお)さんの様な女性を選んだ息子を誇りに思います」 その食事会の場で母は再び大粒の涙を浮かべていた。 そして私もこんな両親に育てて貰った大翔(ひろと)と結婚出来ることを本当に誇りに思っていた。
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