朝の忍者

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忍者さん、僕より背が低い。 いつもはポニーテールなのに、今日はおろしているからか、違った魅力を感じる。 胸くらいまである髪はちょっとくせがついていて、パーマなのか元々なのかはよくわからないけど、可愛らしく感じる。 クラスの女子も、体育の時は結んで、それ以外ではおろしていたりするけど、同じようで同じじゃない。 忍者さんはクラスの女子ではない。 大人なのだ。 僕にはまだ追いつけない、大人の女性だ。 僕は忍者さんの事を何も知らない。そもそもお互い知り合ってすらいないのだ。 僕が忍者さんという存在を知っていても、彼女には僕は何でもない、視界の端に映るか映らないかの存在に違いない。
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