バンド&ベーコン(中学一年生、春)

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   クリスマス・イブ。授業が終わった。高山先生はホームルームをいつものように終わらせると、いきなり夢子を抱き上げた。 「キャッ?!」  高山先生はそのまま夢子を車にのせた。 「なにするのよっ」  そのまま車は進み続ける。  夜がきて、街をネオンが照らし出す。二人は黙ったままだった。やっと車は止まった。 「さあ、降りて」  夢子は高山について歩いて行った。人気のない住宅街。そのまま歩き続ける。やがて、階段付きの丘のような場所についた。登っていくと… 「わあ…雪…」  クリスマスのライトで飾られた東京が見渡せた。次から次へと粉雪が落ちていく。 「うわあ…綺麗…」 「聞いて…くれるか?夢子…」 「?!」ゆ、夢子?呼び捨て?! 「オレ…お前のことが…」
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