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屁理屈屋の記したどくはき
様々な理由で好き嫌いは存在するだろう。
例にもれず俺にも好き嫌いはあり、食べ物とか、授業とか、人間関係とか、いろいろある。
今後の俺の意思がブレて道を踏み外し将来過去の事で頭を抱える事がないように、記しておく。
個人的に嫌いな彼女の事を仮にSと呼ぶ。
同じ学年Sはその振る舞いが見た目と相まってすごく上品なクラスメイトである。
それで運動はからっきしであったりだとか、すぐに落下するかの如く低い成績の持ち主であれば良かったのだが、良くもなく悪くもない。平均的である。
そして何より万人に優しいのだ。
この理屈屋である俺にもだ。
恐らくは学生である身分故に周りからの評価を上げ就職や進学を楽にしようとしているのだと俺は推測する。
自分をネコと勘違いをしているのだろうか。なびけばなんとかなるのは別種族以外の話だ。
その万人の優しさゆえに耳に入らない蔭口はあれど表からSを非難する人はいない。
普通が一番大変という言葉もあるのにその普通を手に入れてしまっているまさに普通の人である。
そんな普通の人へ勘違いを起こし恋愛感情を抱く男もいるのが事実であり、そういう輩を俺は冷めた目で見ている。
仲良くしてくれる女性が皆そういう気持ちを持っているわけではないのだ。肉食共め。
・・・まぁ傍から見れば皆が皆振られているようだが。ざまぁみろ肉食共め。
決して俺が狙っている訳ではないのはここで再度書きしるしておく。
こと恋愛において好み、タイプというものがあり、互いに惹かれあうからこそ恋愛と呼ぶのだ。
俺が好きだからお前も好きだろみたいな一方通行な気持ちは恋愛とは言わずごり押しの片思いに過ぎない。
しかし好意を無碍にする気持ちはどんなものだろうか。Sの事だから裏でたくさんの関係を築いているかもしれん。
そんなSは最近俺に慣れ慣れしくなってきていると思うのは気のせいだろうか。
ずけずけと近づいてきやがる。屁理屈も通じやしないから嫌なんだ。
向こうのは好意ではないだろうし、俺の気持ちも好意ではない。
断じて、ない。なぜなら人としての価値が段違いで違うからである。少なくとも見た目に至っては0と100であり、中身で言えば向こうのほうが裏はあったとしても俺に比べれば良い者だろう。
証拠も何もない話ではあるが、他の男子の同じ風にはなりたくないSの素顔の荒探しである。しかしこうでもして記しておかなければ過ちを踏んでしまうやもれいない。
素直には...
「さっきから手帳を見つめてなにしてるの?」
「やめろ覗きこむな!友達の所にでも行って交流を深めて未来に繋げて来い!」
「誰と喋ってもいいじゃない。私はあなたと話がしたいの!」
あぁ嫌だ!だからこの人は嫌だ!
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