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つんと尖った片方を舐めて吸われるともっとぞわっとした。さっきハチミツをかけて舐められたときよりずっと体が敏感になっているのを知った。
「……っ、ちょっと」
「声、噛むなよ。気持ちいいだろ?」
雄の顔になったパチャラにドキッとする。
「だって嫌だ」
「ほら、固くなった」
吸われて色づいたそこを舌で押しつぶされる。
「ん、こっちも濡れてきた」
とろりと先走りをこぼす先端をくりくりと撫でまわされて、思わず腰が揺れた。
「乳首で感じるなら、きっと中も感じるよ」
「そんなの迷信だろ」
「じゃ、確かめてみようか」
シャンパンとワインでほどよく酔った頭は快感に流されている。もどかしくじわじわと煽られ続けて、もう理性は半分溶けていた。
ぬるりと指が入って来てもさほど危機感は覚えない。痛みもなくて、ただ違和感があるだけだ。
「平気そうだね」
笑って言ったパチャラが指を増やして、さすがに体が強ばった。竦んだそこが指を締めつけて、その存在感をリアルに感じた。
「やっぱ無理だって」
だって最終的に入れるのは指なんかじゃない。
今さらそれを思い出して、俺は尻込みした。流されるままにここまで来て、ようやく理性を取り戻した感じだ。
でもパチャラは俺の抵抗などまるで気にせず、ゆるゆると抜き差しを繰り返す。
「できるよ、洸は。気持ちいいこと好きだろ」
「よくないし。もう抜けって」
「んー、せっかちはよくないな。一晩かけて、ゆっくり愛してあげるから」
身を引こうにもベッドで押し倒された状態で、動いたせいかいつの間にか手首の拘束はきつくなっていた。
「外せよ、これ」
「大丈夫だって。そんなに暴れないで」
じっくりと奥まで差しこまれて中を弄られた。初めての感覚に翻弄される。快感なのか不快なのか混乱する感じ。
キスされて舌を絡めながら指を動かしてくるから、どっちで感じているのかわからなくなる。
「ほら、もっと足開いて」
「嫌だって、言ってん、だろ」
「うん。嫌がられると燃えるね、あ、萌えるが正しいんだっけ?」
流暢な日本語と巧みな手際で、パチャラは上手に俺を懐柔していった。
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