第3話【理樹の過去と好きな人】

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「俺は生まれてからずっと、兄貴と比べられて生きてきた、」 「兄貴が大学卒業を控えていた2年半前、その時俺は高校入学して半年が経過した頃だな、、」 2年半前に高1ってことは、理樹さんと俺は同じ歳だったんだ、、。 「兄貴は大学は一流だし、一流企業に就職が決まった。だけど俺は不良だけの馬鹿高だった」 理樹さんは本当に悲しそうな顔をしていた。 何も言えない。 何も出来ない自分が悔しい、、。 「出来のいい兄貴と、出来の悪い俺は小さい子から親の態度が全く違った」 「そ、そんな。兄弟で親が扱いを変えるなんて、、」 「ウチの親は能力と成績が全てなんだよ」 俺は、絶句して何も言えなかった。
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