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『…ぁ…っ貞成さ、ま…ん、ぁぁ…っ』
『今日はもてなせと言っただろう』
清の快楽に溺れていく喘ぎが響く。貞成…余程我慢が効かなかったか。思わず苦笑を漏らしたが…それよりも蜜の視線が気になった。
何故そのような目で清を見つめるのか。
…まさか清を
〃お慕いしている?〃
そう思った途端…俺の中で感じた事のない感情が芽生えてくる。俺がすぐ側にいるのに、他の男を見つめるな…。それとも俺を男と意識してないのか。美男の清と一緒に暮らしているから…それ以上の仲があるのか。苛立ちを覚え
『蜜』
と名を呼んだがこちらを見ない。
再び…今度は蜜の耳元に唇を寄せ
『蜜』
と低い声で囁やくと、蜜の身体が驚きでビクッと跳ねる。思い出したかの様に俺を見たが…酒も入っているせいか、蜜の顔を見た瞬間苛立ちが増した。
『上の空か』
そのまま蜜の髪と俺の髪が触れる程に
顔を近付け
『申し訳…ありません』
と、蜜は戸惑いながらお酒を取ろうと手を伸ばしたが、その手をガシッと強く掴んだ。
『酒はもう良い』
俺の中で…もう我慢の糸が切れてしまった。蜜の背後から腕を回す。胸元に手を入れ柔らかくて吸い付くような肌を撫でた。
『ぁ…ッ…澤名様、私はまだ…下請けの身で…』
蜜の悩ましげな表情と悩ましげな吐息が溜まらなかった。
『それはわかっている』
『でしたら…ッ』
『挿れなければ良いのだろう』
少しぐらい俺を意識しろ。俺を見ろ。他の男を見るな。もっと俺を感じろ。
もう止められない…。
蜜の身体を反転させ…座っていた座布団に押し倒す。蜜の細い手首を床に押さえ、間近で見下ろした。
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