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もっと蜜を知りたいし
蜜にも俺を知ってほしい…。相手を知る事で、蜜の心も解き解されるかもしれない。
『私は蜜に聞きたい事が沢山ある』
『聞きたい事ですか』
『ああ、先ずは里はどこだ?』
『磯辺崎です…』
蜜がわからない様子で俺を見つめてきた。
俺は苦笑を漏らし
『…蜜の事なら何でも知っておきたい。他の男が知る所が無くなる程に…私だけの知り事にしたいのだ。嫌か?』
胸が熱くなりながら云う。好きだから…こんなにも声が上擦ってしまうのか。蜜はようやく意味を理解したのかほんのりと顔を赤らめる。
『嫌ではないです…では私にも教えてくださいますか』
『ああ、勿論だ』
それから俺達はお互いに問い合った。
〃仟之助様のお里はどちらなのですか〃
〃私は今も里も同じ浅露だ〃
〃年月は…〃
〃時期に二十二になる。蜜の好きな色は〃
〃私は朱や紫が好きです〃
〃私と同じだ〃
〃そうなのですか〃
しばらくの間…蜜と合い掛けを楽しんだ。相手を知るのは本当に楽しくて。蜜にも俺にも自然に笑顔が出て穏やかな時が流れた。蜜の自然な笑顔が可愛いくて溜まらなくて。
『では次の問い…』
そろそろ我慢が限界に近付く…
俺は背後から蜜の身体を抱き寄せ
『蜜の良い場所は…?』
甘く囁き問い掛けた。答えられない蜜の耳朶を甘噛し、そのまま首の線に沿って唇を這わせる。
『…っ…ん、ぁ…仟之助さ、ま』
漏れ始める蜜の吐息に…煽られ
『ん?ここか』
『…っ』
蜜の身体がビクッと跳ね、反応する所に舌先を這わせた。そのまま襟元に手を差し入れ…ゆっくり胸を撫でていく。
『蜜、答えぬか。どこが良い』
『ん…っ』
『ここか?』
『ん…ぁ…ッ』
囁きながら胸の突起の先端をなぞりキュッと摘まんだ。その度に蜜の身体が震える…。
ああもう、可愛いすぎる…
『ぁ…っや、ぁ…』
蜜の吐息も悩ましげに揺れる瞳も、濡れた睫毛も全て可愛いすぎる…。もっと…
もっと見たい。乱れる蜜を。全てを俺に魅せて欲しい。蜜の身体を抱き上げ、屏風の裏にある寝具の上に優しく横たえた。上着をバサッと脱ぎながら、ゆっくりと蜜の上に覆い被さる。
『最後の問いだ』
帯を片手で程きながら問う。
『抱いていいか』
もう…
恥ずかしがっても瞳を潤ませても、身体が震えてもきっと待ってやれない。でも…思い切り可愛いがってやる。余す所なく。
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