夕暮れ時の雑踏にとけて

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なんてことは無い。自分が我慢すれば良いだけの話だと自己完結させる。そうすれば楽になれた。 いつしかもう定時時間の十七時になっていて、荷物が散乱したデスクを片付ける。 退社時間が過ぎても談話している人達の横を通り過ぎる時に「お疲れ様です。お先です」と言った。 会社の外に出ると、太陽が沈みかけていた。 丁度サラリーマン達の退社時間と重なって、人混みに着いていくように駅へと進んでいく。 「……茉衣、茉衣だよね?」 突然背後から肩をトントンと叩き名前を呼ばれて、振り返る。 そこに居たのは、中学生の時の友達の亜唯だった。
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