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イツキのその言葉に全員、凍りついた
「カナデ、前から思ってたんだけど
ホント、気持ち悪いよな。お前」
思いがけない言葉にカナデの瞳孔の開いた目から大粒の涙が流れた
「高校3年間、ずーとお前の言いなりだったんだよなー
今思うとマジ奴隷制度だわ
それに何の意義も唱えなかった俺もなかなかの中堅ぷりで
彼女に言われて目が覚めてよ
けど、スクールカーストの上位にお前いるし
お前は、なんの悪意もない笑顔振りまくもんなー
ホント、そこだけは人間としてかってるとこだわ
笑顔で人の心をつかみ好きなように動かすとこ
悪意がないからタチ悪い
みんな疑問も否定も思わず踊らされる
お前と出会って12年、その笑顔に溺れてた俺もアホか」
「イツキ君・・・」
泣き崩れていた女生徒がイツキにせりよる
「慰めて欲しそうな顔でこっきくんじゃねーよブス!
被害者面してんじゃねーぞ
お前もカナデと同罪なんだよ
ほいほいと抱かれやがって
汚らしい・・・・
てか、類は友を呼ぶっていうの?
お前も尻軽だよなー
カナデに似た雰囲気だからそーかもなとは思ってたけど
やっぱそーだったわ」
「ひどい・・」
彼女は、また崩れ落ちた
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