思春期の恋愛定義

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そんな、厳しい部活事情でカナデにファンがいた以外にも 浮いた話もあった いつもの様にカナデの部活が終わるのを待つ為に図書館に行く途中 階段裏の薄暗い通路の柱の影で女生徒とカナデが抱き合いキスをする 姿を見た 最初は、戸惑ってドキドキした 思春期の俺にとっては刺激が強く詳しく本人に聞く事ができなかった その密会は、1度や2度ではなかった 女生徒もコロコロ変わるので僕も気にしないようにしていた そんな日常になれた頃、僕に女友達ができた いつもと変わらずカナデに差し入れに行く途中でクラスの女子に声をかけられた 「美味しそうなお菓子、いつも持ってるね 誰にあげるの?」 「カナデだよ 部活終わりに差し入れするの俺の日課なんだ」 「噂は、聞いてたけど本当だったんだ」 自分の知らないところで噂になっていたなんて知らなかった 「にしても律儀だね 柴犬ハチ公かな・・・あれは、主人を待つ話だっけ? メイド?男だから執事かな? あっ。奴隷だ・・・ 主人の悪態が怖くて言いなりになる 多分、歴史の授業で習ったとこだったから引っかかったんだ イツキくん、身長も高いしついつい外国人の人とかぶっちゃった けど、迫害じゃないから執事だね カナデ王子にべったりだしね」 そのような捉え方もあるのか 「今度、私にも教えてよ 王子専用のお菓子の作り方」 キーンコーンカーンコーン 「あっ部活終わる! カナデが待ってるから 俺、行かなきゃ じゃっまたね」
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