思春期の恋愛定義

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土曜日に彼女と俺の家でカナデに持っていくお菓子を作る事になった 予定が決まってから胸の高鳴りが止まらない 前の日は、うまく寝付く事もできなかった こんなにもワクワクドキドキするのはいつぶりだろう 当日 最寄り駅で待ち合わせをして近くのデパートに買い出しにいく 二人で作るのだからとお菓子の装飾からラッピングまで こだわってしまった カナデ、喜んでくれるかな? 誰かと作って渡すなんて初めてだからちゃんと 食べてくれるか不安でもあるけど この味わった事ない楽しさの前では、この考えは不要に思えた 「イツキ君、ニコニコしてるね」 「うん。こんなにワクワクするのいつぶりだろ 僕、全然寝られなかったんだ」 「イツキ君、普段は、俺なのに・・・・本当は?僕っこ?」 気を浮いて『僕』が出てしまった 「ああ・・・変だよね カナデに僕より俺の方がいいって言われて直したのに」 「ううん。変じゃないよ イツキ君、優しいから私は、『僕』の方が好きだな」 家に帰ってから手を洗ってエプロンをしてお菓子作りスタート 狭いキッチンで彼女と手が触れる こんなのいつもの事なのに今日は、触れるだけでも 心がおどる 部活終わりに渡せるように時計を見ながら準備をする 「ギリギリかな?」 なんてこぼしながら なんとか用意して部活終わりの体育館に向かう 急いで向かう道先でのこの胸の高鳴りは、走って心拍数が上がってる せいなのかなんなのか混濁してくる 「あっ!カナデ君!」 彼女がカナデを見つけてかけよる 「これ・・・・イツキ君と作ったんだ・・・・ よかったか食べてください!!」
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