2 オオカミだと思ったら犬系彼氏でした。

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「小埜も桜城も、影小路が主家だからな。ちーたちとはちょっと違うから参考にはならないだろ」 「大丈夫。がんばるから。私、正冬さんと、お父さんとお母さんみたいになりたい」 ふと口をついた言葉。お父さんは少し驚いた風に目を見開いた。 それから、いつもの穏やかな表情になる。 「真紅が喜ぶよ。帰ったら言ってあげな」 「……さすがに少し恥ずかしい。今更だけど恥ずかしい」 私、こんな考えナシに言葉が出てくるタイプだったっけ? 陰陽師としては問題アリな気がする。 「……まずは第一の壁、説得してくる」 「深紅の部屋にいるよ」
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