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「えっ。天使さん…ですよね?だってここは天国で、だから、……あれ?俺と同じ死んじゃった人?外国の方?日本語めっちゃ上手デスネ?」
初対面の人に爆笑され、若干パニックになっている俺の横で天使さん(もとい、日本語上手な外国人さん)は、「俺、…俺が……ふっ、て、天使…あははっ…」と笑い続けている。この人笑い上戸なのかな。そして、ひとしきり笑ったあと、爽やかな笑顔で自己紹介をしてくれた。
「ビックリさせてごめんね?俺の名前は、リオン。リオン・グリフィス。残念ながら天使さんではありません。それに、俺も、君も、そこの小鳥さんも、生きているから、ここは君の言う”天国”ではないと思うよ?」
明らかに日本ではない景色の中で、それなのに天国ではない、と断言されてしまって思わず、えっ、と声が漏れる。
自分の胸に手を当ててみると、確かにトクトクと規則正しい鼓動が聞こえてきた。
俺、死んでない…!
パッと顔を上げて安心で頬を緩める。
天国に来たなんて簡単に思ってしまったが、実際死んだかもしれない、と思うのは実は少し怖かった。死んでないとわかってホッとした俺に、コメは自分も生きているよ!と主張するように、肩に飛び乗って頬に身体をグイグイと押し付けてきた。
そんな俺たちの様子を見ながら、彼_リオンさんは、さらに驚きの言葉を放った。
「……そして、たぶんなんだけど、君は異世界から来たんじゃないかな?」
い、異世界!?!?!?!?!?
異世界、ってあの異世界、だよね。漫画やラノベとかで見たりするような。架空の世界。
驚いて開いた口が塞がらない俺に、リオンさんはそう思った理由を教えてくれた。
「そう、君はこの世界じゃないところから来たんじゃないのかな?
数百年程前に、[ちきゅー]というところから異世界の人が一人、来たことがあるって話を聞いたことがあるんだよね。」
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