どうやらここは、

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地球…。じゃあ、ほんとにここは異世界、なのかな? 全然信じられなくて、TV番組のドッキリやモニタリング的な何かじゃないかと疑ってしまう。 凍った階段から落ちたことは覚えているけれど、その先のことは何も思い出せない。車であってもこんなに景色の変わった所まで移動するのは無理があるよな。 …………あれ、? 俺は”凍った”階段から落ちたんだ。 真冬の日だったから。 でも………、 今、全然寒く、ない。 周囲も雪が積もっているような面影さえない。 それに俺自身がいつの間にか冬のダッフルコートを脱いで、学ラン1枚になっているのに、全く寒さを感じなかった。 ついさっきまで真冬だったのに。 見慣れない土地に、いきなり変わった季節。 疑うことも難しくなってきて、言葉を紡げない俺を見て、リオンさんは「ちょっと長くなるかもしれないけど、いい?」と断りを入れて話し始めた。 「意識なかったから知らないとは思うけど、君ね、空からふわふわーっと落ちたんだよ。初めは、俺も魔族の人が飛行魔法でも使っていて事故でも起きたのかと思っていたんだけど…。 魔族の耳はみんな尖っているけど、君の耳は尖っていないし…… 何しろ君のその瞳の色。黒色。魔族でも人間でも見たことがない綺麗な黒色だ。黒の瞳はこの世界では存在しないんだよ。それで、確か異世界人が、黒色の目をしてたってのを思い出して…」 異世界?魔族?飛行魔法? さっきまで考えていた天国もだいぶファンタジーかも知れないが、それ以上の予想もしていなかったファンタジーすぎるワードが出てきて、頭がうまく回らない。
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